2014年4月21日月曜日

Pat Methenyの使用アンプとシステム研究。あのサウンドの軸はいったい?

パットメセニー自身のホームページでサウンドシステムを解説していたのが中々面白かったので紹介します。


パットメセニーの公式ホームページのQ&Aで解説しとりました内容です。

今回扱うのは1999年当時の機材ということで現在はもっと最新の機材の可能性がありますが、基本の軸は大きく変わっていないと思うので参考になると思います。

1977年から1994年まではどうやらAcoustic Control CorporationのAcoustic 134 というアンプを使用していたみたいです。

しかし故障やら扱いが大変で機材変更を決意し、1999年時点ではプリアンプとしてDigitech 2101をメインで使用し、そこからキャビネットに出している模様。

Digitech 2101とはこんなやつです↑

ラック式エフェクターですね。プリアンプにもなっているようです。
1994年発売みたいなので、当時の最新の機材を使っていたということになりますね。
メセニーのテクノロジー好きがこんなところからもうかがえますね。

メセニー流コーラスサウンド流儀

そして、肝心なのはディレイエフェクトのかけ方です。

メセニー曰く、コーラスエフェクターは嫌いで、一つのスピーカーから同時に異なるピッチの音が許せないとのことで複雑なシステムによってあのコーラスサウンドを得ているようです。

どうしているかというとまず、ギターの直後に450-500msの薄ーいディレイをmixします。ここら辺は納得ですね。Digitech 2101のディレイなのか別物なのかはちょっとはっきりしません。このあとが一味違います。



なんと、Digitech 2101から三系統に分岐します。




一つはメセニーの真後ろにあるメインのラインでこちらはストレートな音。

残り二つは二つのLexicon prime time digital delay というラック式のエフェクターにそれぞれ出力され、左のスピーカーから14 ms のディレイ音、右のスピーカーから 26 ms のディレイ音を出します。また両系統ともLexicon prime timeに内蔵されたVCOを用いて微妙にピッチベントをかけているそうです。

空中でこの三つの音が交わり彼独自の空気感のあるあの音を作り出しているそうです。


ちなみにレコードではステレオしかないためこの感じの再現が不可能であることをメセニーは嘆いていました笑

再現は難しそうですね。アンプを三つ用意するのは素人にはちょっと不可能かも。
最終的な出力のスピーカーを一つに絞れば真似できそうですけどね。

ライブの時のPAはどうしているのでしょうか?
仮に三つの音を別々でとっても観客が聞くのはそれぞれmixされて一つのスピーカーから出ているんですよねきっと。そうするとメセニーの本当の音を知っているのは本人と近くの人だけなになりますね。


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